2008年05月16日 13:10
![]() | 空中ブランコ (文春文庫 お 38-2) (2008/01/10) 奥田 英朗 商品詳細を見る |
図書館で借りてた『空中ブランコ』、返却期限が迫ってから慌てて読みました〜。
伊良部総合病院の瀟洒な建物には似つかわしくない地下1階。
薄暗く、薬品臭いその場所にあるのは、病院の跡取り息子が担当する精神科。
色白の百キロは越えてそうなその巨体の精神科医は、今日も子供のような満面の笑顔で患者を迎えるのである。
「いらっしゃ〜〜〜〜〜〜い!!!」
と、甲高い声で露出狂看護婦・マユミにビタミン注射の準備をさせて・・・(笑
そんな伊良部先生のもとに訪れた、ちょっぴり変わった5人の患者さんと、とっても変わった先生御自身の物語です〜。
空中ブランコで飛べなくなったサーカスのエース。
尖端恐怖症のヤクザ。
義父のヅラを剥ぎたくてたまらない、逆タマの医師。
まっすぐにボールを投げることができなくなった、ベテランプロ野球選手。
新作が書けなくなった女流作家。
それぞれが本当に真剣に悩んだり苦しんだりされているんでしょうけど、肝心の伊良部先生が患者さんのお話を聞いているのか、いないのか・・・。
はぐらかしたり適当だったり自分に興味が無い部分では適当あしらってるふうにしか見えないんですけど、先生のあり得ないような奇行に散々付き合わされた結果、最終的に患者さんたちはスッキリと憑き物が落ちたように病院を後にされるんですよね〜。
文体がほのぼのしてるので、精神科と一見重そうなテーマにも限らず全然重くない。
患者さんの苦悩はもの凄くわかるのに、わかるのに、笑っちゃう(≧∀≦)
本当にゴメンナサイ(笑
伊良部先生のハチャメチャ振りが更にお話を笑える方向に変えてっちゃうんですね〜。
特に尖端恐怖症のヤクザのお話「ハリネズミ」と逆タマ医師のお話「義父のヅラ」は苦しかったです。
サクサクッと数時間で読める本で、私は歯医者さんに行く際の時間待ちに読みましたが、もう笑いを堪えるのが大変でした。
うっかり私の表情を見てしまった人は、そのニタニタぶりがきっと恐かったことでしょう(笑
5人の患者さんたちのような悩みって誰もが小さく持ってたり、感じたりしてるものなんだと思います。
そんな時、きっと私は自分一人で考えて内に内にと煮詰まっちゃうような気がします。
だからこそ、伊良部先生のような自由奔放な人と接することによって肩の力が抜けるんでしょうね。
実際にこんな先生に遭遇したら(まず見た目に?)きっと引いちゃうと思うけど、読んでるうちに段々先生が好きになっちゃうところが不思議です
名医なのか、迷医なのか、是非「空中ブランコ」を読んで先生の診察を疑似体験してみて下さい〜♪


















